ナスタチウムとの出会い

NIFTY-Serveの園芸フォーラム(FGARDEN)で「きんれんか」「ナスタチウム」という言葉を目にしたのが1994年でした。話の内容から「きんれんか」=「ナスタチウム(略称:ナスタ)」だと言うことはすぐにわかりました。

ハーブといえばラベンダーやローズマリーが定番と思い込んでいた私に「ナスタ」は新鮮な響きでした。さらに会議室の内容を読み進むにつれ、これは花もきれいで、しかも食べられる事が判明。

となると食べてみたくなるのは人の常。さっそく次の春に種まきできるよう、種の準備をしたのでした。

1995年がスタート、そして3月。わくわくしながら種袋を開けた私はビックリ。「え~、こんなにでっかい種!?しかもシワがある。まるで脳ミソみたい。大小あるから大脳・小脳だな」と思いながらも、先輩の教えに従い、一晩水につける事にしました。そう、殻の固い種はふやかすと良いらしいのです。

ナスタはあまり肥料を与えると花がつかないと聞いていたので、使いふるしの土で栽培することに。土に種を埋め込み、待つこと1ヶ月で発芽。グーの手をパーにするように葉が開いていきました。幼い芽は、一目見ただけで「これぞナスタ!」とわかる容姿です。赤ちゃんの手のようなこの姿も魅力のひとつ。

その後、春の陽気に伴いグングン成長した所で念願の味見です。噂通り、ピリッとした「わさび味」に「なるほど!」と思ったのでした。そして、無事にナスタの花も見る事ができました。特に苦労することもなく、すんなりと花まで咲かせたのはよかったのですが、今回の栽培では種が出来ませんでした。そして記録的なな猛暑に見舞われた1995年夏、ナスタは短い命を終えたのでした。

それ以来、「見て」「食べて」美味しいナスタ、さらにナスタを愛でる皆さんと楽しいおつきあいが続いています。